2009年09月05日

ハケン #2

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もう一ヶ月以上も前のことになるけれど、先々月の下旬、販売スタッフのOさんにクビを言い渡した。クビといっても彼女は派遣なので、契約更新しない旨を伝えたのだけれど、まあそれはクビと同義だ。派遣会社の担当営業に伝えて本人に連絡してもらう方法もあったのだけれど、これは相手の顔を見ながら直接伝えるべき事柄だと思い、まず彼女と会って話しをした。

しかしいざ本人を目の前にすると、はいクビです、とはなかなか言えないもので、まずはそこに至るまでの経緯から話し出したのだけれど、そこから本題に切り込むことがなかなかできなかった。で、なんやかやと冗長な説明が続くうちに、彼女は僕の意図を察したようで、表情を曇らせ、首をうなだれて、そして「はい、わかりました」と呟いたのだ。うつむいたまま、しょうがないですよね、とも言った。

Oさんはこの商売が本格的にスタートしたときからの仲間だ。以来、二年ほどの付き合いになる。で、入店して半年ほどで結婚し、派遣だと同僚からの祝いもないよなあ、なんて思ってマリアージュ・フレールのセットをあげたのを憶えている。控えめな性格の彼女は突然のギフトに照れて、もじもじした。

僕は今の会社でこの商売を始めるときに、数字を理由に販売スタッフに過度な圧力をかけたり、クビにしたりはすまいと誓っていた。が、やむを得ない理由があるとはいえ、その決意からたった二年で誓いを覆し、Oさんをクビにしてしまったのだ。彼女はなにも悪くないのに。

ミーティングを終え、店を出ると、雨。空を見上げ、シャッターを切った。


posted by Ken-U at 19:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常のひとコマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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