2009年10月25日

「TAI REI TEI RIO」 自由と成熟のつながり、そこから湧き立つもの

高木正勝 『Tai Rei Tei Rio』 (EPIPHANY WORKS)

高木正勝のライヴ・アルバム。音源は、あの時のコンサート・ツアーから(過去記事)。

tai_rei_tei_rio.jpg最初に聴いたときは、正直、少し物足りなく感じてしまったのだけれど、それは本作にあのコンサートそのままの臨場感を期待していたからで、そもそもライヴの昂奮をそのままパッケージ化することなどできるはずもなく、そう考え直せば、これはこれでよいアルバムだと思える。

とても気に入っているのはtrack#3の「Ana Tenga」、その前半部分で、ピアノの旋律がゆらぎながら崩れるようにしてリズムの波の中に溶け込む音の流れに恍惚となる。あとは、「Ceremony」の吐息であるとか、ほかにもいろいろな細かい音が重なり、繋がりあいながら摩訶不思議なグルーヴを醸していて、特設サイト(link)の情報によると、このコンサートではこれまでより各メンバーによるインプロヴィゼーションを尊重したということなのだけれど、その効果か、以前の「Private/Public」(過去記事)より演奏の自由度が増しているぶん音の奥行きに深みがあり、ライヴ全体の成熟度が進んでいるように感じられる。それで聴いていて、耳触りが柔らかい。だからついつい繰り返して聴き込んでしまう。

自由度が増すことで成熟が進む不思議。そこに音楽の魅力が隠されているのかもしれない。


posted by Ken-U at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 映像・音楽(高木正勝) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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