2010年03月28日

「心の折形、結びかた」 結びを体感する

『折形講座(3) 心の折形、結びかた』 (くくのち学舎)

折形デザイン研究所代表・山口信博さんを迎えた講座の第三回。テーマは「むすぶ」

「むすぶ」という行為には古来より深い意味づけがなされていて、例えば男女の結びつきによって新たな命が生まれると、それが男の子であればムス子、女の子であればムス女と呼び、その呼称に結びの痕跡を残す。という掴みが冒頭にあって、少し前に見たヤブユム像(過去記事)のことや、生地屋のmusuburiさん(過去記事)のことなどを思い浮かべた。

結び方には、「結び切り」、「鮑結び」、ともうひとつ「花結び?」があり、それぞれ水引を使って実践した。最初は、ついていけなかったらどうしよう、という不安も少しあったのだけれど、それなりに結ぶことができ、まずまずのデビューを飾ることができた。で、最後に、研究所で用意された「内ろっかく」を折り、それでオリジナルの菓子「三かく四かく」を包んで結び、質疑応答を経て、講座を終えた。

西欧に土産を持参すると、ありがとうと言って相手がびりびり包装紙を破り捨てるのだけれど、そのとき、なんとなく心が傷つく。そのひそかな傷心を我ながら不思議に思うのだけれど、別にこれといって真心籠めてラッピングしているわけではないのに、なぜか胸に哀しみのような不思議な感覚がじわりと沁み入るのだ。そのとき、私はその包みになにをみているのだろう?

結びは、思いのほか楽しかった。結ぶと不思議な達成感があり、また結ぶ間は雑念が消えるので、よい心のリフレッシュにもなる。また結びたいと思った。これからも、機会があればまた包んだり、結んだりしたい。
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旅、日帰り

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3月26日(金) 晴れ 昼ごろにわか雨

朝、日帰りなので荷仕度もなく、いつものように駅へ。渋谷で乗り換え、品川、さらに乗り換えてのぞみに乗る。移動。

のぞみを降り、乗り換え、さらに移動して、下車。徒歩にて現地へ向かう。

現地。店に入り、販売スタッフと挨拶。やっとお会いできましたね。少し話し、一緒に遅めのランチ。入店して分からないこと、その他こまかな事務作業のことなどを確認して、雑談して、探りを入れられ、安易に派遣契約を打ち切ることはしません、安心して前向きに働いてください、と伝える。あと、これは皆で育てるブランドなのでよろしくお願いします、と。

店に戻る。マネージャーが食事休憩だというので挨拶をあきらめ、販売スタッフに声を掛け、別れ。駅へと向かう。

言い出すことができなかった。彼女には、自分が辞めることをこの機会に話そうと思っていたけれど、前向きな話しの流れを断ち切ることができず、来月には新体制になる予定ですと伝えるのがせいいっぱいで、逃げてしまったのだ。俺は逃げる。皆を見殺しにしながら。

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車窓の向こうには夕空。雲が綺麗だった。暗くなるまで雲ばかり眺めた。
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2010年03月25日

CL+1

UEFA CHAMPIONS LEAGUE - Round of 16, 2nd leg

アーセナル vs ポルト

アーセナル、どうなるかと思ったけれど、あのベントナーの活躍をきっかけに、大勝。ベントナー、すごい。というか、選手層の問題があるとはいえ、彼を信頼して起用し続けたヴェンゲルがすごいと感嘆した。このゲームは、アーセナルの勝利であり、ベントナーの勝利であり、ヴェンゲルの勝利なのだと思う。あと、あのナスリのゴールもスーパーであった。

***

M.ユナイテッド vs ACミラン

途中まで。ルーニー、やっぱりすごい。ルーニーはすごいと思う。あと、パク・チソンが決めた。捨て身のダイビング・ヘッド。らしいというか、らしくないのか、まあどちらでもいいのだけれど、とにかくかっこよかった。

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バルセロナ vs シュトゥットガルト

メッシ、すごい。相手DFの間隙を縫い、そして切り裂くのだ。そして相手を混乱に陥れる。駆けめぐるメッシ、ゴールネットを揺らしながら。

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セビリア vs CSKAモスクワ

あ、本田もすごい。ゴール前に迫ったかと思ったら、遠目からブレ玉でFKを決めてしまう。アシストもする。VVVデビュー後、本田には注目したいと確かここに書き留めた記憶があるけれど、あの頃、期待はしていたけれど、それでもここまでとは思わなかった。次のインテル戦、どうなるだろう。

*****

イングランド・プレミアリーグ 第31節

M.ユナイテッド vs リヴァプール

不利だと思っていたリヴァプールが先制し、おお、さすがトーレス、と思っていたら、ルーニーが決め、で、またパク・チソンが決めて、ユナイテッドがゲームをひっくり返した。強さをみせつける赤い悪魔。

*****

CL、CSKAモスクワ以外、順当な結果に収まったのではないか。で、次は、なんといってもアーセナルvsバルサ。これは久々に大興奮のゲーム、期待が膨張する。
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2010年03月23日

「単純な脳、複雑な「私」」 散在する心、他者を通して浮かび上がる私

池谷裕二著 『単純な脳、複雑な「私」』 (朝日出版社)

私とは何者か。私は自由なのか。心はなぜ生まれるのか。それはどこにあるのか。

brain01.jpg久し振りの脳科学。これまでたった二冊の本を読み(過去記事1過去記事2)、それでなんとなく分かったつもりでいたのだけれど、しかし実際に本書を読み始めると、また目から鱗、新たな発見の連続だった。人間の「心」の在り方と脳のつながりはまだなんとなくわかるとして、そこからさらに、人間に真の自由はあるか、とか、幽体離脱の正体、あるいは人間の織り成す組織の機能について、また、「ゆらぎ」や「ノイズ」、「使い回し」が個人、あるいは社会に創造性をもたらすことについて、講義はしばしば科学の枠を逸脱しながら、思想、宗教の領域へ足を踏み外し、思考の原野を巡る。

生命の営みの中で、使い回し、ゆらぎ、ノイズが重要な役割を担っている、ということが科学的に語られていて、それが心強く感じられた。で、使い回しといえば、くくのち学舎で憶えたブリコラージュという言葉が思い浮かび、さらに、単純な機能を持つ組織が集まり、繋がることで予期せぬ複雑な運動を始めるという話からはアーセナルやバルセロナのサッカーのことが想起されて、創造的であることと、単純なことの積み重ね、繋ぎあわせることとの関連であるとか、いろいろなことが湧いてきて、思考、記憶の断片が次々に連なっていった。

人生において大切なことは考えずに決断する。という私のモットーは、その正当性が脳科学の視点から証明されつつある。が、注意しなければならないのは、直感はあくまでも学習、経験の賜物であり、外部からなにか超自然的な力によってもたらされるものではないということで、だからこれからも自分を閉ざすことなく、恐れずに、様々な事柄に触れて、経験を積み増し、おのれの勘の精度を上げていけたらなと思う。
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2010年03月21日

「此処彼処」 その先に広がる闇、彼岸

川上弘美著 『此処彼処』 (新潮文庫)

訪れた場所の記憶。その数々。

kokokashiko.jpg川上弘美の小説を読み進めていると、その世界にただならぬ気配を感じ、そこに不思議な魅力を感じたりするのだけれど、本作はエッセイであるにもかかわらず、とくに前半は小説を読むときのように得体の知れない怖さのようなものがあって、その、現実と創作の境界が曖昧になるところが味わい深く感じられた。

実際、平坦にみえるこの世にも抜け穴というか、落とし穴というのか、そういう得体の知れない通路のようなものがあって、おそらく、その道の先にはあの世の闇が広がっているのだと思う。そしてその暗闇は、たぶん、タイトルにある「彼処」の、そのさらに先の方、奥深い部分と繋がっているのだ。たしかに、この世は闇に覆われている。
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本年初の味スタ

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3月20日(土) 晴れ、しかし強風、暴風

この日は昼からいろいろあり、でもふと思い立って、味スタへ足を運んだ。で、前半25分からの観戦。

試合は無風だった。前半こそ、それなりだったけれど、後半はげんなりするほどの不出来。守備はそこそこできるのだが、ビルドアップがまるで駄目。梶山、米山のふたりが欠けるとこう成り果ててしまうのかと落胆するばかりだったが、しかしそれならそれで、終盤など、もっと相手DF裏へボールを放り込む等すればいいのに、それで相手の中盤を拡げてスペースをつくれば打開できたかもしれないのに、むしろ彼らは中盤でちまちまする道を選びとり、それで相手に寄られよけい窮屈になって、ミスを連発。そして仕舞いには窮地に追い込まれてへとへとになるなど、救いはどこにあるのだろう、と夜空を見上げてみたけれどもなにもみえず、上空にはただ闇が広がっており、しかも強風が吹き荒れていた。

で、すっかり春の日和なのだけれど、春は芽吹く季節であると同時に別れの季節でもあり、変化の年である今年の春はまた格別にいろいろあって、出会ったり別れたり、めでたさと、そのはかなさと。
posted by Ken-U at 16:42| Comment(0) | TrackBack(0) | サッカー(国内) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月13日

旅のいろいろ

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3月2日(火) 曇り?

未明、起床。慣れた手さばきで仕度をする。またなにか忘れてしまうのだろうなあ、なんて思いながら。

出発。すでに周囲は明るい。地下鉄。バス。空港でなにか食べただろうか、おそらくなにも食べずに搭乗。軽食、軽飲。ときどき読書、映画。そして睡眠。

経由地、着。ラウンジに入る。今月いっぱいでこのラウンジ権を喪失してしまう。不便だけれど、なきゃないでいいか、とも思う。

搭乗。現地着。両替。タクシー。ホテルにてチェックイン。軽く荷解きした後、ホテル内にてリゾットと赤ワイン。入浴後、就寝。

*****

3月3日(水) 曇りのち雨

朝、地下鉄にて現地。皆と挨拶。マルティニから、現地の流儀で挨拶せよといわれ、彼女の両頬にキス。今回の新顔はアレッサンドラ。それから資料の受け取り、準備、サンプルの確認。エミリオがすぐいじりに来て、現地語は?と訊くので、ノーというと、なんじゃそりゃ、って大げさな仕草で、ブロブレームって言いながらどこかへ姿をくらます。

昼食後、周囲と馴染みながら、サンプルの撮影。と、ここで変化に気づく。バーにあれがないのだ。うまいプロセッコが見当たらないのである。その後、新たに契約したというプレス・スタッフと挨拶。彼が撮影したというフォトはそれなり。

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職場の空気を掴んだのち、挨拶をして、やや早めに退席。ホテルに戻る前に、あるショップを訪問。しかしなにも買わずに退散。夕食はいつものトラットリアにて。リゾットにトマトとルッコラのサラダを添える。もちろん赤ワインも。

*****

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3月4日(木) 雨

午前、例のフリーランスを交えてミーティング。その後はヒマ。なので、会場内を幾度となく徘徊する。午後、接客。スムースに事が進む。で、またヒマ。徘徊。夕刻、フリーランスが来場。ふたりで別会場を徘徊。タダ酒にありつく。

夜は社長、ミレーラと四人で夕食。雰囲気のよい店で、和気藹々。価値のわからんあの会社はどうでもいい。が、おまえとは仕事を続けたい、モルト・ブラボー。と、信頼を伝えられるが、嬉しくもあり、苦しくもあり。なので、先はどうなるかわからないと言ったが、フリーランスの策略か、思うようには伝わらず。

*****

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3月5日(金) 曇りのち晴れ

午前、商談。これは軽く親睦を深める感じ。で、昼食。午後はアレッサンドラ、ミレーラと雑談。アレッサンドラ、彼女は普段、損保の仕事をしているらしく、それぞれの事故の詳細をみているとファニーだ、という。でもその滑稽さが人生そのものなのだよと、思うだけで口には出さず。

夜はピッツェリアでひとり軽く。その後、ホテルにてオーダーのまとめ、深夜一時過ぎまで。で、就寝。

*****

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3月6日(土) 晴れ

午前、エミリオとじゃれながら時間を潰す。で、昼食後、まとめたオーダーをシートに記す。黙々と。と、ちょうど終わる頃にマルティナが近寄ってきてプロフェッショナールと声をかけてくれる。その後、互いの情報を交換。で、頃合いを見計らってミレーラに書類を渡し、いろいろ確認をして、しばらくぶらぶらして、社長に挨拶、皆に挨拶、最後はマルティナ、アレッサンドラにキスをして、ああ馴染んでしまっているよなあ、なんて思いながら会場を後にする。が、不思議と心は落ち着いている。

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その後、会社から来ている別のふたり組みと合流。がしかし、なんだこのコらは。道路をふらふら歩いてトラムの妨害をするし、車が来ているのに渡ろうとする。何度「危ない!」と叫んだことか。で、挨拶なしに店に入ったかと思うと手当たり次第に商品を手に取り、ああだこうだして、その姿はまるで猿の如く。仕舞いに店の者から注意され、なぜか俺を睨んで退散する。もうわけがわからず、疲れていたし、ふたりから離れてひとり休息、プロセッコ。すると携帯が鳴り、一方的に文句を言われ、もうホテルに帰ります、と宣言され、終結。

夜、別のトラットリアで夕食。夜ここをつかうのは初めてだったのだが、まずまずではないか。で、ひとりでボンゴレ・ビアンコを食べていると、隣のユマ・サーマン崩れが、グッド?って訊くので、グッド、と応え、すると、私も同じものを食べたの、という。はいそうですかって感じで、でもとりあえず微笑み、向こうも微笑んで、たしかに、ここのボンゴレはまずまずであった。

*****

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3月7日(日) 晴れ

朝、仕度をして朝食。チェックアウト。タクシーにて空港まで。ゲート前で取引先のバイヤーとばったり。いろいろ話す。奴の言葉は常に皮肉交じり。移動。着。荷物を受け取り、タクシー乗り場に出ると、厳寒。凍りつき、身震いもできず。褐色の男に「ドゥ・ミニッツ」といわれるが、思いのほか早く車が来て助かる。移動。チェックイン。すると、今晩の部屋はひと晩かぎりですといわれ、入ってみるとこれが。ロフトつきのスイート的なつくりで、贅沢な気分に浸る。で、その片隅でちまちまと業務。

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夜は夕食会。声を掛けてもらえるありがたさ。で、ホテルに戻り、上階のバスルームにて入浴。就寝も上階にて。自問自答の反復。

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3月8日(月) 晴れ

午前、展示会まわり。知人ふたりと立ち話をする。これは前週にも言われていたし、接客しながら自分でも感じたことなのだけれど、アジア人客の中で、中国系が増加しているのは当然として、それ以外で目立ったのは韓国人であった。彼の国の勢いを感じた。

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夜は友人宅を訪ねる。で、夕食をご馳走になる。昨秋に生まれたばかりの赤ちゃんと対面したのだけれど、号泣。人見知りが激しいのだという。あと、近況の交換と、私的な転機の報告をする。

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3月9日(火) 晴れ

朝、例の件で最終オファーありとエージェントからメールが届いていた。年俸等、大まかな条件もつけて。周囲に報告のメールを入れる。

午前、ポンピドゥではない方の現代美術館へ。常設展は無料。で、収穫多し。午後はショップまわり。買い物も少々。

夜は、前回いってみようと思っていた路地裏の店にいってみたのだけれど、店内が閑散としていて、で、予定を変え、例の店で晩餐。アスパラガスの前菜と、牛のソテー。この牛が思いのほかおいしくて幸せな気分になる。

*****

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3月10日(水) 晴れ

朝、チェックアウト。そのまま荷物を預け、久し振りのルーブル。二時間弱。で、ランチであの路地裏まで行ってみると中はぎゅうぎゅう。あきらめ、少し歩いてラーメン屋でマーボー丼とビール。食後、荷物を受け取りタクシー。空港。ラウンジ。強風でスケジュールが乱れたがどうにか帰国。しかしDETAXはできずじまい。さらに、空港でなにも買えなかったので土産が足りず。さて、どうしようか。

*****

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今回の旅で感じたのは、自国の購買力の弱化。経済的影響力、存在感の低下であった。そうした中で、私はいま、職を変えようとしている。これも流れなのだろうか。この転機に、私はなにをしようとしているのだろう。

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機内でみた映画:『WHERE THE WILD THINGS ARE』

機内で読んだ本:『陰影礼賛』
posted by Ken-U at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常のひとコマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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