KEITH JARRETT + CHARLIE HADEN / 『JASMINE』 (ECM)自宅スタジオで録音されたというデュオ・アルバム。

日暮れ後、ゆるりとした時間を過ごすのによいアルバムだと思う。全編、ミドルテンポで進むのは加齢による制約なのだろう。でも、それでよいのだ。絶妙なタッチが冒頭から続き、聴いていて、まさに音を紡ぐというイメージが湧きあがる。自在に音が踊るのだけれど、乱れがないというか、ふわふわとした世界を浮遊する感覚といえばいいのだろうか。とにかく、よい音楽を聴くときの快楽が間違いなく得られる良作。
ジャズは、マイルス・ディヴィスから入ったので彼が先生のようなものなのだけれど、振り返ってみると、回を重ねて聴いているのはキース・ジャレット。マイルスを聴くときは少し構えてしまうけれど、キースはもっと自由。自然体で、たぶん無に近いのだと思う。なにもなくて、音楽だけがあるという感覚。その世界に這入りこむこと、無に近づくことの快楽。
posted by Ken-U at 18:09|
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