
ウフィツィ美術館
『常設展』
午前のやや早めの時間に予約をとり、ダンテの生家で時間を潰してから入館。それからどのくらい時間がたっただろう。携帯がとつぜん鳴り、あわあわと我にかえってそれから急ぎ足で館内を回り、館を出たら昼過ぎ。それでも二時間以上は中にいたと思う。
当時の記憶はすでにあやふやになっている。ただ、印象として残っているのは、神と人間の関係というか距離が時代の移り変わりに沿って変化していくところで、それが聖母マリアやキリストの着衣や表情、振る舞いなどに表されていて、そこに興味を惹かれた。絵画の中に、人間的なものと霊的なものが様々なかたちで入り混じっている。それから東京で観たヴィーナスと再会したりと、ダンテの生家も含め、時空を超えて旅をする感覚がありそれもよかった。
*****

ポンピドゥ・センター
『MUSEE NATIONAL D'ART MODERNE(常設展)』
常設展は二層。下層は比較的新しい作品が中心で、上層にはピカソやブラック、マティス、ポロックなど、20世紀を代表する画家たちの作品が展示されている。とくに興味深く感じたのは下層で、ここに展示されている若い世代の作家たちによる作品の多くが、目に見えるものと見えないものの狭間にある中間領域やそこに存在する何か、を題材として扱っていて、しかもそれらは不安や恐怖感を煽るというわけでもなく、むしろ遊び心も含めてもっと前向きというか未来的であるような印象を受け、共鳴した。あと、アジアの若い作家、とくに中国出身の作家による作品が目立っていたような。かの国の勢いを感じた。
***
『TRACES DU SACRE'』
日本語にすると、『聖なるものの痕跡』展とでもいうのだろうか。ここでは神や、人間の抱えるエロティシズム、タナトスといった心の闇の部分を扱う作品群が展示されていて、この企画展がパリの中心で大々的に開かれている、という状況に関心を持った。会場内は迷路のような構造になっていて、照明も暗めに設定してあり、この雰囲気づくりも演出としてよいなあと感じた。がしかし、誤って途中で会場を出てしまい、時間がないせいもあってそのままあきらめ会場を後にしたことが悔やまれる。もっと奥の方の展示室に隠されていた作品にはいったいなにが描かれていたのだろうか。妄想が膨らむ。
***
ポンピドゥでのその他
『TATIANA TROUVE' - PRIX MARCEL DUCHAMP 2007』
『DOMINIQUE PERRAULT - ARCHITECTURE』
魔王ダンテとか 聞いた事あるけれど 意味違いかなぁ