2010年05月03日

「フセイン・チャラヤン」 横断的デザイン、スタイルは混交する

『フセイン・チャラヤン- ファッションにはじまり、そしてファッションへ戻る旅』
(東京都現代美術館)

過去のアーカイヴといくつかのビデオ作品など。

hussein_chalayan00.jpgフセイン・チャラヤンというと、ロンドンを拠点とするデザイナーであり、コンセプチュアルなアプローチによる服づくりとか、幾何学的な鋭いカッティングであるとか、そうしたいかにも現代的デザイナーという印象が強く、というか実際そうした側面はあるのだけれど、しかし今回あらためて彼の作品群を眺め直してみて、そのイメージが少し変わった。

モダンな服づくりという表層の下に、西洋の洗練とは相反する、野性的な、民族的な要素が籠められている。最新のテクノロジーを媒介として、そうした異教的な要素を西洋的デザインのなかに侵入させること。それが服づくりにおけるフセイン・チャラヤンの主要なテーマなのかもしれない。おそらく、彼の横断的なデザインの背景には、キプロス島の生まれであるという彼の出自も影響しているのだと思う。私的には、とくに2007S/Sの、自律的に変態するドレスのコレクションに魅了された。服が、自ら生地を縮ませ、それを纏う女性の身体を露わにしていくのだ。そして最後のドレスは、服地がすべて頭上に収束し、無防備な美女を全裸にする。背景で鳴るトライヴァルな音楽の効果もあり、その様子がとても艶かしく感じられた。洗練された野蛮、とでもいえばいいのだろうか。

Hussein Chalayan 2007S/S (link)
posted by Ken-U at 18:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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