2006年10月22日

経済制裁とは兵器を使用しない無差別殺人である

政治とはとても不思議なもので、「北」は、総裁選や中間選挙を控えた安倍やブッシュに対する強力な援護射撃を今も続けている。なぜ「北」は自らの首を絞めるような真似をするのだろう。その理由はよくわからないけれど、揺らぐ「国家の輪郭」を明確にしたいという日米朝の利害が一致した、ということなのだろうか。

少し前のものになるけれど、北朝鮮への制裁措置に関する報道記事の一部を引用し、リンクを張っておく。

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『入港・輸入を全面禁止、政府が北朝鮮追加制裁を決定』(link)

north_korea_06101700.jpg 政府は11日、首相官邸で北朝鮮の核実験実施発表に対する制裁措置に関し、関係閣僚会議と安全保障会議を開き、日本独自の追加制裁措置を決定した。

 追加制裁は〈1〉北朝鮮籍船舶の入港禁止〈2〉北朝鮮からの輸入全面禁止〈3〉北朝鮮籍を有する者の入国原則禁止――が柱。政府は他国に比べて厳しい制裁の発動を目指したとしており、13日の閣議で正式決定し、翌14日から6か月間の期限付きで発動する。

 安倍首相は、追加制裁の発表後、記者団に「国民の安全と日本の平和を守るための措置だ。国連安全保障理事会の場で制裁が決議されれば、さらに追加的措置を検討したい」と語った。

 政府は今回、追加制裁を発動する理由として「北朝鮮が核実験実施を発表した」「ミサイル開発と併せ日本の安全保障上の脅威が倍加した」という安全保障上の理由に加え、「北朝鮮が拉致問題に対して何ら誠意ある対応を見せない」ことを挙げた。

 政府は、7月の北朝鮮によるミサイル発射後、北朝鮮の貨客船「万景峰(マンギョンボン)号」を入港禁止としたが、今回の追加制裁では「すべての北朝鮮籍船の入港を禁止」に対象を広げた。日本の主要港への北朝鮮の船舶の入港は2005年がのべ769隻、今年は9月までに、のべ578隻に上っており、今後、これらの船舶は日本へ入港できなくなる。
(以下略/2006年10月12日/読売新聞)

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『北朝鮮:一般市民困窮にあえぐ 石炭、食糧は極限状態』(link)

 【北京・西岡省二】核実験実施を発表した北朝鮮に対する国連での経済制裁論議が大詰めを迎えているが、国際社会の圧力に関係なく、北朝鮮の一般市民は困窮にあえいでいる。国家予算の大部分が核兵器開発など軍事部門にあてられ、市民生活の改善はほとんど図られていない。国際的孤立が進む中で市民はいっそう苦しい生活を強いられそうだ。
(以下略/2006年10月14日/毎日新聞)

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日本独自で実施する制裁の目的、期待される成果とは一体なんなのだろう。経済制裁によって殺すことができるのは、その標的となる社会で暮らす弱者ばかりなのではないだろうか。それに、どのくらいの朝鮮人を殺すことができれば、この国の人たちは満足することができるのか、それもよくわからない。人殺しにはそれなりの覚悟を持って臨むべきだとぼくは思うけれど、制裁措置を指示する人たちにその覚悟はできているのだろうか。「北」は国家の野蛮を映し出す鏡のような存在である、とぼくは感じている。

(関連記事:「ディア・ピョンヤン」 離別した家族を繋ぐもの/2006/10/21)
posted by Ken-U at 22:37| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会・政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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