
この部屋の中を行ったり来たりしながら、この空間には意外に自分の日常と通じるものがあるんじゃないかという印象を持った。この空間はぼくがいつも眺めている景色と似たところがある。というか、自分が生きている世界そのもののようにも感じられた。
黒い紐で仕切られた狭い空間。その紐は執拗に、幾重にも張り巡らされている。この空間から受ける気味の悪さは、ぼくが日常感じているものととても似通ったものだ。タイトルから察すると、鏡は「記憶」のメタファーなんだろう。しかしここでいう「記憶」というものがなんなのか、それがよく掴めなかった。割れた鏡にはぼく自身が歪んで映っているのかもしれないし、鏡同士が互いを映し合っているのかもしれない。ただ、それはぼくのまわりに溢れているような気がしてしまう。
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この人の「皮膚からの記憶」は知ってるな。たぶん「不確かな日常−死の床」も。実物は観たことがないけど、雑誌だか何かで知ったんだと思う。まとめて鑑賞してみたいアーティストだ。なにかとても惹かれてしまう。
このインスタレーションは、21日までやってるみたいだ。その画像もどこかのブログに掲載されていると思う。とにかくもうかなり眠い。