
東京の無意識を探るスピリチュアルな旅へ!
縄文の夢、江戸の記憶……。太古の聖地にはタワーが聳え、沼は歓楽街へと姿を変えた。地下を流動するエネルギーとこの街の見えない構造を探る神話的精神の冒険!
週刊誌の連載が単行本化されたらしい。以前「群像」で読んだ東京タワーの話も収録されてるような気がする。あれは面白かった。縄文時代のあの近辺は海で、東京タワーの立ってる場所は海に突き出した岬だった。そこで死者を祭ったりしてたんだっけ。そういう歴史があって、古代からあのあたりはあの世と繋がるための霊的な場所だった。そこに電波塔が立つっていうのは興味深いとかいう話だったと思う。それに、テレビ局の電波塔の位置と古代の岬の位置が近いとか。
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中沢さんは宗教から宗教を解放しようとしてるんだろうということを以前書いた。この本の場合は、東京をひと皮剥くというか、東京の底に抜け穴をつくって、その先に潜んでるエネルギーを剥き出しにするって感じなんだろう。勝手に予想すると。
インドのように剥き出しではないけれども、この国の中にもインドはあるってことだろう。「悪党的思考」の解説にもそんな感じのことが書いてあった。で、東京の中のインドを感じるために東京を剥いてみたということか。でも東京というか、そもそも人間は脳の中にインドを抱えてるんだと思うけど。脳科学者が書いてたこともそう読めるし...
まあ「痛い」感じになるからこのくらいでやめとこう。それこそ「電波」受信中みたいに思われてしまうw
(関連記事:「アースダイバー」 表層を剥いた東京を潜る/2005/06/16)
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このまえ飲んでたら、ぼくはいつインドに行くんだって訊くやつがいた。行くとは言ってないって。しばらくの間は、あそこやここを剥いたりめくったりしながら身近にあるインドを感じるくらいにしておこうと思ってる。