2015年01月12日

『王国』 隔絶された世界 その孤独と連帯

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奈良原一高 『王国』 (国立近代美術館 MOMAT)

facebookで見かけ、面白そうだったので妻を誘って鑑賞。会場は常設展のブースの一部で、『王国』に加えて『人間の土地』など別の作品の展示もあった。北海道の修道院と和歌山の女性刑務所、さらには軍艦島など、この世界から隔絶された空間で生きる人々の姿を切り取っている。私的には、より「作品」らしく撮られた『王国』よりも、デビュー作にあたる『人間の土地』の方が好みだった。

MOMATのウェブサイトより、タイトル『王国』の由来について引用しておく。

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タイトルの「王国」は、アルベール・カミュの中篇小説集『追放と王国』(1957) にちなんでいるものです。奈良原は、同書におさめられた一篇「ヨナ」の結びにある以下の一節を、作品発表時に引用しています。

「その中央にヨナは実に細かい文字で、やっと判読出来る一語を書き残していた。が、その言葉は、Solitaire( 孤独) と読んだらいいのか、Solidaire( 連帯) と読んだらいいのか、分からなかった。」


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孤独と連帯。あの作品群とこの言葉はどのように繋がるのだろう。隔絶された世界と連帯について。奈良原一高は読書家なのだろう。調べたら、瀧口修造などとも交流があったようだ。詳細は忘れてしまったけれど、『ブロードウェイ』のコンセプトも面白いものだった(ただし、魚眼レンズで撮られた作品群はあまり印象に残らなかったけれど)。写真の範囲にこだわらず今のテクノロジーで表現された『ブロードウェイ』を観てみたい。
posted by Ken-U at 23:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 美術など | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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