2005年07月06日

「夜霧の恋人たち」 不服従と脱走の反復

baisers_voles.jpg昨晩もフランソワ・トリュフォー作品。「夜霧の恋人たち」を鑑賞。「大人は判ってくれない」のその後、成人したアントワーヌ・ドワネルの姿が描かれた作品。

軍隊に所属していたアントワーヌが、上官から除隊を言い渡されるところからこの物語は始まる。その理由は「不服従と脱走の繰り返し」。それはまさにアントワーヌの人生そのもの。軍隊から解放された後も反復される、アントワーヌの不服従と脱走の様子が軽妙なコメディーとして描かれている。

とにかく職を転々とする。ホテルの夜勤係、探偵、テレビの修理屋。なにをやってもうまくいかない。探偵をやっても肝心の尾行がうまくできない。マジシャンの尾行にも失敗してしまう。尾行のない仕事が与えられ、店員として靴屋に潜入するけれど、そこでも失敗ばかり繰り返している。

それでもアントワーヌは飄々としていて、人生を楽しんでいる。娼婦と遊び、靴屋の社長夫人と恋に落ちる。彼の悦びは女性と読書の中にしかないのかもしれない。彼の不服従と脱走の顛末は、恋人であるクリスティーヌとの結婚というハッピー・エンドというかたちで、とりあえずは結ばれている。しかし、彼の脱走劇はこれ以降も続いていくのだろう。

本ばかり読んでいるアントワーヌが、自分の愛を手紙や筆談で伝えようとするところはとてもトリュフォーらしいと感じた。それに「脱走」「娼婦」「探偵」「手品」などの辺境的要素が散りばめられているところに魅力を感じてしまう。それにしても、トリュフォー作品に出演する女優たちはみな綺麗だ。
posted by Ken-U at 14:20| Comment(2) | TrackBack(2) | 映画(フランス) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、Ken-Uさん。TB&コメントありがとうございました。
この作品には帽子はほとんど登場しませんでしたね。
探偵をしている時ぐらいでしょうか。
それよりも、歩くシーンが多かったように思います。

たしかに、娼婦に至るまで、登場する女性はみな美しく撮られていました。
トリュフォー作品には、女性に対するリスペクトをひしひしと感じますね。
Posted by 丞相 at 2005年11月01日 07:44
丞相さん、コメント&TBありがとうございます。

たしかに女性に対するリスペクトを感じます。いわゆる「女好き」なんでしょうねw、フランス的な。
Posted by Ken-U at 2005年11月01日 10:34
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